恩納村に座礁した辺野古土砂運搬船が壊した世界

座礁船 恩納村沖縄

こんにちは! Senaです。

今日は昨年末恩納村の海岸に座礁した辺野古基地の土砂運搬船のこと、そしてその座礁船が一瞬にして壊していった美しい世界のことについて書いていきたいと思います。
この座礁事故はローカルニュースにもほとんど取り上げられていません。
ですが、こういうことが現実に起きているということ、そしてそれに対する対応など少しでも多くの方に知って頂きたいので、私たちが見てきた世界を共有させてください。

辺野古基地の土砂運搬船が座礁

年の瀬も迫った2020年の12月30日。
恩納村の海岸に、辺野古新基地にて土砂運搬作業を行っていた場所船が座礁しました。

座礁の原因は詳しく公表されていませんが、30日は天候が荒れ、台風並の風が吹いていた日。
その天候予報を受け避難していたところ、アンカーワイヤーが切れて座礁に至ったと言われています。

座礁船が壊した世界

船が座礁したあたりの海岸は、国定公園に指定されている区域。
また、「より稀少なサンゴや色彩豊かな魚類が豊富に生息している」とされ、海域公園地区として指定されている区域もすぐ近くにあります。
船が座礁したのは30日の昼ごろ、不運なことに干潮の時間帯でした。

地元警察の方の話と、Twitterの情報を見る限り…
座礁船が超えてきたリーフは私たちがこの辺りでも特に綺麗だと思っているところで、1番大好きなシュノーケルスポットでした。
座礁する4日前にもシュノーケルに行っていて、写真もこの1年間ほどでたくさん撮ってきています。
座礁してから5日後の様子も撮影してきたので、是非合わせてご覧いただければと思います。

座礁前後の空撮写真

こちらが座礁前の空撮写真。

そしてこちらが座礁後の空撮写真。
色が不自然に変化しているところは、すべて座礁船によってえぐられているところです。

真上から撮影した写真。広範囲でサンゴが傷付けられていることが分かります。

座礁前後の水中写真

こちら座礁前の水中の様子。
色も濃く健康なサンゴが辺り一面に広がり、息を飲むほど綺麗な場所でした。

12月26日、座礁事故が起こる4日前の写真
テーブルサンゴだけじゃなく、エダサンゴも綺麗です

そしてここから、座礁事故後の水中の写真が続きます。
見る影もなく…。尊いいのち、景色が一瞬で破壊されたことがわかります。

バラバラになったサンゴの残骸の上を、家を失った魚が泳いでいました。
折れた残骸を片付けないと、それらが波に揉まれて他のサンゴを傷つけるそうです

下の写真、色が薄く見えているところは、空撮写真でも色が薄く写っていたところ。
ですが、その周りもひどいダメージです。

この辺りは、元の様子を知らなければ健康的なサンゴが一面に生えていたことなんて想像もできないくらいの被害。
一部が、とてつもなく深くえぐられています。
傷が深く、生えていたサンゴの残骸も見当たらない。

もう一端が確認できないほど果てしなく深海の方まで続いていた、千切れたアンカーロープ。
サンゴの上に乗っかったまま放置されています。とても重く、そして油が大量に付着していて、この日は動かすことができませんでした。

座礁後5日経つというのに、船の部品もそのまま放置されています。
形状的に波に押されて転がり、被害を受けていないサンゴを傷つける可能性が高いです。

だいたい長さ2mほどのこの部品は2つ放置されており、それ以外にも船の部品がいくつかありました。

無人船であったと聞いていたのですが、この明らかに人為的に結ばれているロープらしきものは、一体なんなんだろう…?4日前に見たときはもちろんありませんでした。不思議ですね。

座礁船のその後

座礁後5日経っても落とし物の回収すらされていないことに衝撃を受けました。
きっとここの座礁前後の様子をこんなに知っているのも私たちだけなのでは…と絶望しました。
ですが、これらの写真をもとにサンゴや環境保護に尽力されている信頼できる方に相談したところ、すぐに動いてくださり、漁協に繋がり恩納村に繋がり…更には県や環境センターに繋がり…一気に動きが出始めました。
皆さん力の限りできることはするとおっしゃってくれていて、本当に心から感謝です。
人と自然の繋がり、人と人との繋がりが強い恩納村。私たちもできることはなんでも協力するつもりです。まずは撮影した写真が役立ちそうで嬉しい。またアップデートがあれば共有したいと思います。

ちなみに座礁船は1月8日現在まだ恩納村名嘉真のビーチに係留してあり、12日以降の大潮のタイミングに合わせて水路を通り出ていくとのことでした。
二次被害がないことを心から祈ります。

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